相手を知るということは本音を知るということです

必ずしも人間が口で言ったことと行動が一致するというわけではないことは、周知の事実です。「山田課長ってさあ、こっちが何か提案すると必ず褒めてくれるんだけど、結局はそれっきりってことが多いんだよね。本気で聞いてくれてるのかどうかわからないんだよねー」などと人を非難することはしばしばあります。「彼ってさあ、Facebookで『イイネ』って押してくれてたのに、この間、そのこと話したら全然覚えてないの。ちゃんと読んでないのかなあ」ということもあるでしょう。

人が言ったり書いたりすることと、実際の行動との間にギャップがあるのは当然のことです。誰だって、心に浮かんだことをそのままストレートに発しているわけではありません。

相手の本音を知るということとは?

自分の発言について「こう伝えたら相手はどう思うか?」「怒りはしないだろうか」「どう言われたいと思っているのか?」「傷ついたりしないだろうか?」などと考えるのは、誰にとっても普通のことでしょう。時々、芸能人などが「歯に衣着せぬ」ということを売りにして、バラエティ番組などで人気を博したりすることがありますが、あれは、テレビの中だけの作りごと。

思っていることをそのまま相手に伝えれば、人間関係を損なうケースが多くなります。テレビタレントの場合には、相手を傷つけることで自分がお金を稼げる、つまり得になるので敢えて「本音トーク」をするわけですが、普通の人が同じことをしても何の得にもなりません。多くの場合、人から嫌われ、仲間はずれにされてしまうでしょう。

人は、めったに本音を明かさないものです。たとえ「この話はつまらないな」「そのアイデアは陳腐だよ」「その服、ぜんぜん似合ってないよ」などと思っていても、「いいね」といったりすることはよくあります。人からほめてもらってからといって、必ずしも評価されているとは限りません。もし、他人から100%本音で評価され続けたら、きっと生きるのは辛くなることでしょう。本音を知るということは、けっこう厳しい面もあるのです。

本音は言葉以外のところに現れてくるものです

人が言葉で本音を表現しないからといって、必ずしも本音が分からないということではありません。言葉に表されなくても、体中のいろんなところに、無意識に本音は現れ、それによって推察することは可能です。心理学的手法を駆使すれば、相手の気持ちを「推察」し、さらには「見抜く」こともできるようになります。

他人との人間関係をうまくやっていくための第一歩は相手自身を知ることです。相手を知るというのは、表面的な面を理解するということではありません。本音や本心、人に隠したいと思っていることや、本性を知ることこそが、相手を知ることです。そのコツやテクニックをマスターすることができれば、コミュニケーションスキルも高まり、社会生活をより豊かなものにすることができるでしょう。

本音を知るということは、必ずしも心地良いことではありません。ただ、相手の本心を理解することで、必ず人間関係を深めることができます。


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